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前回後半から妄想モード加速中。
苦手な方はごめんなさいませ。これで最後です。

ガデスの亡くなった7月のはじめ、私は足をくじいてしまい
「1ヶ月半はダンスはダメ」と医者から言われていました。
自分の中で完全にフラメンコと決別し
しばらくダンスから離れる生活をしていました。

そして8月がやってきて、アテネオリンピックが始まりました。


ある日の夜。長嶋ジャパン(中畑ジャパン?)の試合を少しだけ見て
布団に入りました。
すると珍しく、夜中3時過ぎに目が覚めてしまったのです。
再び寝ようと努力しますが、眠ることができません。
仕方がないので、テレビをつけてみました。
体操男子団体の試合を放送していました。

ちょうど5種目めの平行棒が始まるところでした。
ぼんやりと横になりながら見ていました。
最初の塚原選手が演技を終え、次に出てきたのは鹿島選手です。
聞けば前年の世界選手権で、あん馬と鉄棒のチャンピオンだとか。

鹿島選手が演技を始めると「あれ?」と思い体を起こしました。
私が今まで見てきた体操とまったく違うように思えたのです。
重量感を感じさせず、ふわっとしていながらも、しなやかさの光る演技。
まるでバックに音楽がかかっているかのような「ダンス」を感じたのです。

どんな技をやっても体の線が崩れることなく
鹿島選手は美しく演技を終えました。
彼が着地した瞬間です。
私の心の中で「こういう美しいフラメンコが踊りたい」という声がしました。

・・・・何でフラメンコなの?
自分でも少し動揺していました。もう自分の中で決着のついていたはずのフラメンコ。

この日のことを、その後何日も何日も考えていました。
そんなあるとき、昔教わっていた師匠のカンテ(歌)のステージがあることを知りました。
迷いながらも、そのステージを見に行ったのです。

会場はたくさんのお客さんで埋まっていました。
おそらく、ほとんどの人がフラメンコに関わっているのでしょう。
日本のフラメンコブームに火をつけたのは間違いなくアントニオ・ガデス。
ガデスが種をまき、芽が出て花が咲き実を結び
こぼれた種からまた芽が出て花が咲く・・・という何年もの繰り返しが
いまの日本のフラメンコを支えているのかもしれません。

そう思ったとき、会場の人々一人一人が美しい花々に見えました。
ガデスのまいたフラメンコの種が、こんなに美しい花をさかせている・・と。
そして、会場にアントニオ・ガデスの存在を感じたのです。

もしかしたらガデスがこの場に私を連れてきてくれたのかもしれない。
師匠の歌を聴きながら、私はまた泣けてきました。
私はやっぱりこの世界にいたいのかもしれないと。

それから程なく、私は昔の師匠のもとに3年半ぶりに戻ったのです。

フラメンコは難しい。リズムも、体の使い方も。
でもギターの音、パルマ(手拍子)とカンテのある世界で踊れる幸せを
アントニオ・ガデスは再び与えてくれたのです。
今度は鹿島選手のように「しなやかで美しいフラメンコを踊る」目標も
同時にプレゼントしてくれた気がします。


遠く天国の空からガデスがこう言っているように思うのです。
「次にフラメンコをなくしても、もう僕は何もしてあげられないからね」と。


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コメント
踊りの翼をくれた人、の方にTBしました。
ガデスの映画を初めて見たとき、ご一緒だったのね。
忘れていました。ごめんなさい。
本当に大きな大切な出会いだったのですね。
足をくじいて踊れないときに彼の死を知ったこと、鹿島氏の体操演技からインスピレーションを得たこと。
ちょうどお師匠様のカンテのステージがあったこと。
すべてはつながり、あなたを再びフラメンコへと誘ってくれた。まさにガデスの最後の贈り物。
妄想ではない、私にもわかります。そのようにしか感じられないことがある。
誰がなんと言っても、あなたがそう受け入れているのだからそれでいいのよ。
とても素敵なことです。
2006/07/24(Mon) 22:10 | URL | ほみ | 【編集
ほみさんへ
コメント&TBありがとうございます。
ほみさんとガデスを見に行って、翌週あたりに
やはりガデス出演の「バルセロナ物語」を一人で見に行きました。
夢中だったのね・・・

同じような経験をきっとなさっているだろうほみさんに
私に起きた奇跡をわかっていただけて
とても嬉しかったです。
これからも自分の嗅覚を信じていきましょうね。(笑)
2006/07/24(Mon) 22:45 | URL | アヌビス | 【編集
踊りの翼 
実は「踊りの翼をくれた人」の日記を何度もよみました。
目頭があつくなりました。
その時にコメントしようとおもったのだけど
なぜかできませんでした。

アヌビスさんのつづきの日記を読んで、
自分の中で続いていくもの。
それは時に自分から姿を消したように見えても
実は次なる変化を奥でじっとまっていて、
再び現れてくれるのかなと。
それを呼び起こしてくれるきかっけは色々なところにあるんだなと。
つながっているのだなと・・・・・

アヌビスさんのダンスの歴史。
しなやかで美しいフラメンコ
是非いつか見てみたいです♪

そして更なる変化を楽しみつつ
楽しく踊っていけたらいいですね。

私は音楽や国、そして周りからの何気ない一言、そしてみんな。
そんなところから踊りの翼を貰っているような気がします。

私も自分の嗅覚を信じて!!
2006/07/26(Wed) 11:52 | URL | クッキー | 【編集
クッキーさんへ
温かいコメントありがとうね。
自分の中の宝箱の中に何か足りないと思いながら
いろんなものを入れては捨て、入れては捨て・・・・
宝箱の空間にピッタリはまったのがフラメンコでした、って
いう感じでした。
私にとってフラメンコはまさに私を成長させてくれる修行の場、
ベリーダンスは心から楽しんで踊る場所、と
住み分けがきちんと出来るようになりました。

きっかけは彼だったけど、その後はいろんな人に支えられて
踊ってきたんだな、とクッキーさんのコメントを読んで
感じました。
クッキーさんも、私に踊りの翼をくれた大切な人です。


2006/07/26(Wed) 23:36 | URL | アヌビス | 【編集
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